yuta_tea.masterの日記

金沢在住。ファッション業界と茶の湯に片足ずつ入れております。金沢歴活副代表としてのブログも。

美術史

【石引パブリックにて開催】「茶の湯展をより理解するための唐物」

東京国立博物館にて開催中の【茶の湯】展。 皆さま、もう行かれたでしょうか。 僕のSNSまわり、特にInstagramでも“行ってきました”報告が非常に多いです。 それだけ茶の湯愛好会には注目度の高い本展覧会。 出品している国宝や重文の数、その指定から漏れて…

歴活美術史特講【聖母】についてこれだけワンポイント

雨は夜更け過ぎに雪にも変わらず、なんなら雨すら落ちてはこない、手元に落ちるは疲れた吐息、働きづくめの歴活副代表の高橋です。 詩的なリズムに指を滑らせ、ささやかながらブログの更新。クリスマスな今夜は少しは美術を。 西洋文化でまず驚くは、教会の…

【茶碗の中の宇宙】道入と光悦

おはようございます。 クリスマスイブの朝は樂家3代道入(ノンコウ)と光悦のお話にお付き合いください。 京都国立近代美術館で開催中、【茶碗の中の宇宙】の見所にもあげましたがこの2人の茶碗を一部だけ、列べて展示してあるのがにくいところ。 まず2人に…

レポート【茶碗の中の宇宙】その2

昨日に引き続きまして京都国立近代美術館で開催中の【茶碗の中の宇宙】のレポートです。 今日は超個人的にチョイスする3大見どころを書きます。 ①長次郎の【大黒】と【無一物】 まず樂焼初代、長次郎ははずせません。 僕も樂の歴代が揃う展示はそれこそ何度…

レポート「京都国立近代美術館」【茶碗の中の宇宙】

昨日は日帰り京都でした。 目的は表題の展覧会を見に行くため。 歴活でもとりあげたことはあるのですが、千利休の時代から茶碗を作り続けている樂吉左衞門家。初代の長次郎から現在まで15代を数えます。 僕はその15代、当代の樂吉左衞門さんが1番好きな陶芸…

レポート【第76回】金沢歴活「『唐物の文化史』・鎌倉から室町、茶の湯創生まで」

こんにちは。 歴活副代表の高橋(yuta)です。 昨日の歴活ではルイヴィトンのお話をいたしました。 ブランドビジネスは信頼と権威が大切であり、その根拠となるものはブランドの起源であるということがポイントでした。 今回ご紹介するのは2016年1月21日に歴…

レポート第104回「金沢歴活」【これであなたも通の仲間入り!茶の湯釜の歴史】

今回は茶の湯釜についてお話。 先日行った古地図アプリでの金沢街歩きでも茶の湯釜を話題にしましたが、 (http://yutateamaster.hatenablog.com/entry/2016/11/11/221049) ↑その時の詳しく 遡ること今年の8月に歴活にて茶の湯釜について話していたのでその…

金沢歴活美術史特講「高橋由一」

1828〜1894 ①どんな人? 近代洋画の開拓者。下野国佐野藩の出。つまりは武士階級の出であり同時代の洋画家、黒田清輝が薩摩藩出身のエリートならば由一は泥臭く目的を達成しようとしたある種、起業家精神溢れる雑草魂の男である。35歳で洋画を志し、41歳の時…

金沢歴活美術史特講「狩野永徳」

狩野永徳っていうとテレビゲーム「太閤立志伝」の印象がいまだに根強い金沢歴活高橋です。 今日の主役、狩野永徳はざっとこんな感じです、ご覧あれ。 生没年1543〜1590 ①どんな人?狩野派と呼ばれる画壇の棟梁で京都で活躍、織田信長や豊臣秀吉ら天下人の御…

金沢歴活美術史特講「本阿弥光悦」

ヘウゲものやバガボンドにも登場していてサブカル的にも著名人、去年は琳派400年ということでも大忙しだった本阿弥光悦の登場です。 ①どんな人?刀剣の鑑定(めきき)、浄拭(ぬぐい)を家業とする室町時代からの京都の上層町衆の出。父の代から前田利家と関…

金沢歴活美術史特講「伊藤若冲②」

若冲は生前から京都画壇では評価を受けており、『平安人物志』では池大雅、与謝蕪村ら文人画家を抑えて人気絵師2位を獲得。この時53歳。 若冲の特徴といえば鮮やかな色彩を駆使しながらも対象を執拗なまで克明に描き反復させる絵画世界には、写生を超越した…

金沢歴活美術史特講【伊藤若冲】

◼︎伊藤若冲(1716〜1800) 知識があればもっと美術館が楽しくなる、金沢歴活副代表の高橋(ジェントル)です。 今日は伊藤若冲についてお話します。 2016年の4月22日より東京都美術館にて生誕300年を祝い「若冲展」が開催されることもあり、今年は年明け早々…