yuta_tea.masterの日記

金沢在住。ファッション業界と茶の湯に片足ずつ入れております。金沢歴活副代表としてのブログも。

リポート【石引アカデミア】「さよなら、へうげもの。古田織部を改めて」

2007年から茶の湯に親しんでおりますyutaです。

今月。

そう2017年12月。

偉大なる漫画がその栄光なる歴史にピリオドを打ちました。

これです。

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分からないという人のためにもう一枚。

これです。

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そう、週刊モーニングにて連載しておりました山田芳裕先生作『へうげもの

へうげものといえば、織田信長の家臣にして千利休の弟子、古田織部を主人公にした怪作ギャグ漫画でございます。

いや、まじめに考察しますとこの作品が茶の湯や陶芸に及ぼした影響は計り知れず、へうげ十作で若手陶芸家が【イケヤン】として売り出したり、それに付随するようにというか同時多発的に所謂【現代的な茶室や茶会】が数多く催されたと記憶しております。

そんなへうげものが遂に最終回を迎えました。

私も、読みましたよ。

コンビニの立ち読みで。

最終回だから、表紙を飾り巻頭カラーかと思いきや。。。。

一番最後。

え、、最終回なのに雑誌の最後?

ジャンプでいうと『王様はロバ』的扱い?

ひどいぜ。それはあんまりだよ、僕は立ち読みだけど。

 

そんな切ない思いを抱きながら、今年最後の石引アカデミアで古田織部についてお話したのでした。

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参加者の皆さんはへうげものを読んでる方と読んでない方が半々くらい。

古田織部について話すと言っておきながら【僕とへうげもの】的な感じの独演会でした。

 

思えば去年の12月から始まった石引パブリックでの歴活も早1年。

会場を提供いただいているオーナー様、参加者の皆様に感謝です。

こんな自分の好き勝手な話にお付き合いいただいて頭が下がります。

 

また来年もよろしくです🍵

 

お稽古でいただいたお菓子【埋み火】

抹茶とお菓子をいただいて1400日、今回はこちら。

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お稽古でいただいたお菓子で【埋み火】という名前。

埋み火とは灰の中に沈めておく炭火のことで、火を温存しておいて、必要な時に火を取りだせるようにしておくそうな。

冬の時期に定番の和菓子のイメージですな。

転じて秘めたる情熱ともいうらしい。

和歌で使いたくなる単語ですなぁ。

 

中身は漉し餡でした♪

器は15代坂倉新兵衛。

 

続・京都の和菓子 【二条若狭屋】〈家喜芋〉〈雪佳の秋〉

毎日抹茶を飲んでヘルシーな身体を目指しつつ毎晩ビールなyutaです。

 

さて今年は例年にも増して京都へ行く機会がありました。

京都は和菓子の誘惑が多い街でして毎度毎度新たな発見があるのですが、本日はこちらのお店。

【二条若狭屋】

二條若狭屋

二条城へと向かう道中に佇んでおりまして寄り道。

明治創業だそうな。

今回買い求めたのはこちらの2つ。

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〈家喜芋〉と書いてやきいもと読みます。

家が喜ぶとは良いですなぁ。漉し餡、粒餡、白餡の3種類あり僕は漉し餡。

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〈雪佳の秋〉近代琳派として知られる神坂雪佳デザインのパッケージが雅。

インスタ映えするね。栗のお味が美味しい。

本店以外にも京都駅でも若狭屋さんのお菓子は買えます♪

 

 

 

 

リポート 第172回「金沢歴活」【172回「金沢歴活」【まだ間に合う西郷隆盛予習、翔ぶが如くの世界をご紹介】

金沢歴活副代表も務めております、小さなことからコツコツと茶人、yutaであります。

歴活といえば、毎週木曜日早朝より主計茶屋街のカフェ素都さんにて活動を行なっているのですが今年はなんと、私、素都さんでのお話は片手で数えるほどしかしておりません。

 

勤務地の兼ね合いで行きづらいのもあったりなのですが。。むぅ。

12月14日はそんな久しぶりに素都さんでのお話。

テーマはこちら。

【まだ間に合う西郷隆盛予習、翔ぶが如くの世界をご紹介」

とな。

タイトルのつけ方が秀逸だった直虎も惜しまれつつ終了し、来月からは新しくこちらのドラマがはじまります。

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西郷とかいて、せごどん。

西郷隆盛が主役です。

主役はNHK連続テレビ小説花子とアン】でも活躍された鈴木亮平さん。

 

僕は西郷隆盛という人物が素直に言って「体温を感じない、よう分からん人物」という印象でして、大河公式サイトの鈴木亮平さんか天真爛漫なご様子はけっこー違和感であります。

体温を感じない、、てのはまた改めて書きたいトピックではありますね。

 

そんな僕ですがこちらの小説は読みました。

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司馬遼太郎の『翔ぶが如く

これは明治六年の政変あたりから西南戦争終結までを描いていて10巻に渡る大作(『坂の上の雲』より長い!)

これに登場する人物をご紹介して、大河に備える!という話だったのですが、僕は今のうちに声を大にして言いたい。

 

村田新八と桐生利秋は、カッコいいから絶対要注目だぜ!!

多くを書くと長くなるので省きますが、アブナイ男の桐生に対して洗練ジェントルナイスガイ系の村田は個人的に好きな人物です。

男たるもの、村田の如く教養をもちジェントルに生きたいものです。

 

もう一度いいます。

今のうちに言っておきます。

 

村田新八と桐生利秋は、カッコいいから絶対要注目だぜ!!

 

 

金沢歴活詳しくはこちら

金沢歴活 | 歴史を通じて人・企業・地域を活性化

気がつけば今年もあと2週間だぜ!京都のお菓子【松風】

ゆく川の流れは絶えずして、、と気障ったらしく文章を始めたいような気分でもあるのですが、まぁいいや、と。

とりあえず久しぶりにつらつらと書いてみます。

このひと月あったことといえば色んなネタはあるのですがまずはお菓子のご紹介。

 

今年最後?と思って訪れた京都で購入しましたこちら。

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僕は初耳だったのですが、こちらのお菓子は【松風】

裏面にはこんな

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なんと、彼の織田信長石山本願寺攻めの、本願寺側への差し入れとして使われたとな。

戦国ファンにはたまらないではないか。。

 

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厚揚げみたいな外観でお味は甘いというより味噌の風味が香ばしくかみごたえがある感じ。

これをお裾分けしたご夫婦は口にして一言「さすが、保存食ってお菓子ですね」と歴史を踏まえたコメントをされていてさすがだなぁと感心した私でありました。

 

【松風】

8枚入り 650円

京都駅でも購入できます

亀屋陸奥|松風

 

僕を工芸に導いた?Y先生

自分の位置を知ること、ということで思い出したのが【機位を知る】という話。

機位とは何かといえば、航空機の位置関係のことだそうで今自分がどのあたりを飛んでいるのか、ということだそうな。

 

僕の大学時代、個人的に慕っているY先生という先生がいた。

先生は都内の進学校を卒業後国立大学に進み、教員として勤めていたのに何を血迷ったのか30手前で美術大学に入学し直し、工芸(漆芸)を専攻。大学院まで進んだのに作家活動を断念。

本人曰く「制作センスの無さを痛感した」とのこと。

その後紆余曲折あって僕の通っていた大学の教授に落ち着く。

 

このY先生、経歴の通り?行動的で熱い人で僕の中ではいくつも語録があって、1限目の講義に遅刻者が続出したとき、

「お前ら、のほほんと大学に来ているかもしれないけど、そんなことでいいのか!この中にはいろんな奴がいるだろう。目標に向かって燃えている奴、不完全燃焼な奴、火すら着いていない奴!お前ら、そんなことでいいのか!」

って1限目からヒートアップして、引いてる学生もいたけど僕はこれで一気に先生が好きになった。

先生の講義で初めて工芸というものを知り、観に行き、調べた。3年生、4年生にもなると単位はほとんど取得していたけど先生の講義は可能な限り受講したものだ。

 

そんな、4年生の時の講義中ふとした時に「機位」の話を先生がしだした。

自分の叔父貴が太平洋戦争で零戦パイロットだった、という話しで、機位を見失うと闇雲に広い空と海を泳ぐことになり、果てには燃料切れになり墜落してしまう。

それくらい航空機にとっては機位を知ることが肝要。

だから、精密でなくてもいいけど大雑把にでも進んでいる方向を把握することが大切。

君たちの人生も、色んな寄り道や回り道があるだろうけど自分はどういった方面に進みたいのか(興味の方向はどこか)を意識することが大事だよ、という話だったと思う。

 

あれから11年、自分はやっぱり工芸や茶道に関心があるのだなと、これを描き進めながら改めて思う 。

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【KOGEI ART FAIR KANAZAWA】

悶々

悶々とする。

それは自分の中途半端さに。

それはいつだってそうで、茶の湯にしても歴史にしてもファッションにしてもそう。

なにか一つ突き詰めることは随分前に諦めているけど。いつの頃からか自分はいろんなカテゴリーをバランス良く行き来する人間だと認識した。それをネガティブに中途半端と称さず、マルチな人間だと認識できれば楽なのだろうけど、自分はなかなかそれができない。

だけれど、そうした方がきっといい。

ある一つの世界(業界)にどっぷり浸かっている人たちを斜めに見て相対化していくしかないのだと思う、きっと僕は。

追い詰められた人間は自分の正義を作るしかない、てのは現代アーティストの村上隆の言葉だけれど、正義を正義たらしめることは自分でしかできない。

僕は、日々はごくごく一般的な小売業で雇われ店長。そこでは他の販売員をみて相容れない感覚を抱き、茶の湯になればその場に集う人のバックグラウンド、収入など社会的ステータス、そこからくるある種の無神経さに相容れない感覚を抱くこともある(てか、それはきっとたんなる僻みですね)

これは気質なのかもしれないけど、なにを言いたいかというと染まりきれない自分に気づく。

染まりきれないということは、はじめから何色かに染まっているからなのか。

それは頑固で分からず屋だとも言えそうだ。

僕が僕の位置を見失わないこと。

気持ちよく生きるにはそれが大切な気がする夜でした。