レポート第119回金沢歴活【ルイ・ヴィトン.メゾンブランド形成の歴史】
今朝は7時10分より金沢歴活。
テーマは【ルイ・ヴィトン】
前回お話したエルメスが案外好評だったためのメゾンブランド第2弾!と調子に乗って発案、歴活的にOKかしらと思いながらやらせていただいております。
話を要約すると、、
・ヴィトンもエルメスと同じく創業家がビジネスに関わっており現在は5代目ヴィトンさん(エルメスは6代目)
・初代ルイ・ヴィトンがナポレオン3世の妃ウジェニーの寵愛を受けたことがブランド発展の礎。
ちなみにヴィトンくんは16歳で木箱製造業兼荷造り業者の見習いになり下積み17年、33歳で独立いたします。
今を席巻するラグジュアリーブランドもスタートは地道な職人修行があったのです。。(エルメスは36歳で独立、23年の下積み)
今朝の話の要諦なのですが、ブランドビジネスは【信頼・権威】を如何に担保するかが大切。それにはブランドのorigin(起源)が何か?が重要。起源はブランドアイデンティティやブランドコンセプトとも言い換えれると思います。
エルメスならそれは馬具職人、金沢の森八なら加賀藩御用達、という具合。
ヴィトンは何か?
結論を言いますと【フランス皇室御用達】ということがブランドアイデンティティになっているのです。
(それ+旅行トランクがパリ万博で金メダルを獲得したことから“旅”もブランドのoriginですね)
それをブランドのoriginとすることは、自ずとブランドのターゲット(顧客)も決まってきますよね。
ところで、この皇室とはフランス第二帝政でナポレオン3世です。
あのフランス革命のナポレオン・ボナパルトの甥ですね。
今日のラグジュアリーブランドの多くがこのフランス第二帝政に生まれますがそれはナポレオン3世の政策の一環でもありました。簡単にいうと金持ちはお金を使えと、着飾って社交の場に出よ言ったのですね。
翻って考えるにこのナポレオン3世の政治基盤のoriginは何か?
それは偉大な叔父、ナポレオン・ボナパルトです。つまり彼自身がナポレオンブランドの賜物。おそらく彼はそれを自覚していたのではないかな?と僕は思います。
だからこそブランドビジネスの虚像や威力について良く理解していたのかもしれませんね。
最後にうんちく。。
ヴィトンといえばモノグラム柄です。
このLとVと花と星を組み合わせた柄、日本の家紋がモチーフとWebで言われますが、ヴィトンは公式に認めていませんし、日本のブランドビジネスについて述べた書籍でも触れられることは(僕が調べた限りでは)稀です。日本人としては、素晴らしい日本の心がパリのラグジュアリーブランドに影響を与えている!と拍手を送りたいところかもしれませんが眉唾なのですね。
とはいえ、19世紀末パリはジャポニズムブームで実際日本の工芸品を目にする機会は多かったはずですから影響を受けている可能性ら限りなく高いのでは?と個人的には思います。
例えばウイーンのクリムトも尾形光琳の影響を受けていたという状況証拠があったりしますので。。。
話のあとはカフェ素都さんのモーニングをいただき談笑☆